現状の整理と課題
市内中山間部に位置する四方木地区は、人口減少が続いており、いわゆる限界集落といえる地域です。また、過疎地域としても指定されています。
全国でも同様の地域が増加していますが、四方木地区でも地域の再生に取り組んでおり、住民グループが中心となって、地域の再生と活性化に向けた挑戦を続けています。
具体的な取り組みとして、地域の雇用を創り出すための介護事業の展開、「よもぎベースしたなおい」を拠点にした、田舎暮らし体験を提供する取り組みが進められており、城西国際大学観光学部生と地域住民が協力して、来訪者に対して四方木の豊かな自然を体感できる場を提供しています。
また、地域住民による自然体験プログラムや地元の自然や文化に触れることができるツアー、農業体験、森林散策など、四方木の自然を活かした多彩なプログラムが展開されています。
新たな方向性の提案
今後の展開ですが、介護分野での取り組みを基盤に、地域の自然を最大限に活用したさまざまな事業が検討されています。
具体的には、地元の資源を活かした農園の開発、古民家を利用した自然志向のカフェの設置、ハーブや草木を活用した事業展開、そして災害に強いまちづくりが計画されています。
これらの取り組みにより、地域住民の健康を促進しつつ、観光資源としての魅力も高めることを目指しています。
さらに、ペットといつまでも暮らせる介護サービス付き住宅やドッグランの整備も検討されています。
高齢者がペットと共に快適に暮らせる環境を提供することで、住民の生活の質を向上させ、四方木地区への移住・定住を促進することが期待されています。
これらの取り組みを支えるために、四方木地区では事業主体の法人化も進められており、持続可能な形で地域の活性化を図る体制が整えられつつあります。
このように、四方木地区が目指すのは、単なる経済的な復興にとどまらず、地域の文化や自然を保護し、新しいライフスタイルを提案することです。
このような取り組みにより、四方木地区は活気ある地域へと再生し、未来へ向けた持続可能なコミュニティを築くことが期待されています。
また、全国で試行錯誤が続いている限界集落や過疎地域の再生の取り組みの新たな可能性を切り開く役割も期待されるところです。